特許情報詳細
超伝導磁石及び核磁気共鳴装置
出願日 | 2012年05月18日 |
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出願番号/公開番号 | 特願2013-515219 / WO2012/157745 |
発明者名 | 柁川一弘 他 |
出願人(権利者) | 九州大学 |
特許番号 | |
技術分野 |
電気電子・デバイス 環境・エネルギー |
明細書へのリンク | 超伝導磁石及び核磁気共鳴装置 |
発明概要へのリンク |
目的
HTSテープ巻線を用いたMRI、NMR用の超電導マグネットの磁界均一性の向上により、高温超電導体で磁場均一性が高い30テスラ級のマグネットを可能にすることを目的とする。
効果
中心磁場が均一化された超伝導磁石により、より高温で動作可能なMRI装置や30T級の均一磁場を発生するNMR装置が実現可能となり、従来できなかった分子構造解析や粒子加速器への応用が拓ける。また、この超伝導磁石において、交流磁場が印加されることで超伝導巻線の電流分布が変化し、量子化磁束線が動いて発熱が起こる。その発熱により、超伝導巻線の温度が非常に短い時間だけ僅かに上昇し、臨界電流密度が若干小さくなる。そして、臨界電流密度が小さくなった直後に再び冷却されることで、臨界電流密度が大きくなり、量子化磁束線の熱揺動に対する影響を抑制することができる。その結果、量子化磁束線が熱揺動により動いてしまう磁束クリープを格段に抑制することができ、中心磁場の均一度を長時間にわたり保持できる付加的な利点も有する。
概要
超伝導巻線の遮蔽電流による磁化を取り除き、超伝導巻線に通電される電流を均流化して、中心磁場の均一性を確保する超伝導磁石を提供する。超伝導体からなる超伝導巻線と、超伝導巻線の層の外側に超伝導巻線と同軸で巻回された超伝導体又は非超伝導体からなる外側交流巻線を有し、外側交流巻線に交流電流を通電することで、超伝導巻線に生じる遮蔽電流による磁化方向に対して垂直方向の交流磁場を印加して、磁化を取り除く。また、超伝導巻線の層の内側に、超伝導巻線と同軸で巻回された超伝導体又は非超伝導体からなる内側交流巻線を有し、外側交流巻線に通電される電流方向と内側交流巻線に通電される電流方向とが相互に逆方向とする。