特許情報詳細
磁化反転装置、記憶素子、及び磁界発生装置
出願日 | 2010年07月09日 |
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出願番号/公開番号 | 特願2011-521976 / WO2011/004891 |
発明者名 | 木村 崇 他 |
出願人(権利者) | 九州大学 |
特許番号 | 第5544547号 |
技術分野 |
ナノテク・材料 電気電子・デバイス |
明細書へのリンク | 磁化反転装置、記憶素子、及び磁界発生装置 |
発明概要へのリンク |
目的
プレーナ構造を利用して一又は複数の端子から電荷を一切含んでいない純スピン流を生成し、非磁性体中に磁性体を埋め込むことで、複数方向から純スピン流を磁性体に注入することができ、スピン侵入長に制限されずに磁性体の磁化反転を可能にする磁化反転技術等を提供することを目的とする。
効果
積層構造ではなく、面内構造の素子を用いて、スピンを多端子から三次元的に注入することで、スピン侵入長に制限されないナノ磁石の磁化反転を可能にする。これにより、スピンデバイスの更なる極微細化を可能にする。磁性 RAM などの次世代スピントロニクス素子の磁化状態制御や、磁気記録ヘッドなど情報記憶装置への適用が期待できる。
概要
本発明は、セルサイズを極微細化したスピンデバイスにおいて問題となる熱擾乱によるスピン不安定性の問題を解決するための技術である。現在のスピンデバイスでは、スピン流を一次元的に注入して書き込みを行っているため、書き込み層の磁性体の膜厚に制限がある。そのため、スピンの熱擾乱耐性を維持するために、セルサイズの微細化に限界がある。そこで、電荷の流れを含まない巨大な純スピン流を三次元的に注入することで、書き込み層の膜厚制限を無くす。これにより、書き込み層の厚膜化を行い、熱擾乱耐性を向上させ、従来の限界を遥かに上回る極微細スピンデバイスの実現を可能にする。